Cubaseで宅録する最初の3ステップ

Cubaseで宅録する最初の3ステッププレイヤー向け
Hecaatoncheir sisters Baドウチタツヤのデスク。Cubase利用

あいあいあい、どうもヘカトンケイルシスターズ、ベースのドウチです。

新型コロナウイルスの蔓延に伴い我がバンドは年内自粛を発表しました。その中での活動として、自宅でできるリモートセッション曲を毎週水曜日に発表しているわけですが、ぼくは各パートの音源データをCubase上でのミックス作業を担当しております。

過去に自分がCubaseで作曲した際は、精々それぞれのパートの音量、エフェクトを決めて、なんとなくPAN振り(音を左右に振る)をしていたくらいで、ミックス作業なんてまともにした事なんてないわけですが、こんな時だからこそ新しいことにチャレンジできるということでミックスをおおせつかることになりました。

やっていることは初歩中の初歩ですが、やるのとやらないのでは明らかに音の違いがありました。
(※ほぼYouTubeでお勉強しています)

大げさに言えばセッションとはいえど週一で新曲を上げている中、ちょっとづつミックスの処理の工程を増やしているここ最近でございます。

最初はこんな感じで、いかにも宅録という感じだったのが、この記事を書いている時点で14曲目。ちょっと慣れて来ました。

最近はこんな感じです。

というわけで、僕が行なっている、手軽に処理できるミックス作業をみなさんにお伝えしたいと思います。
が、今回は先にCubase宅録する前に僕が設定している下準備からご紹介していこうと思います。何事も準備が大切ですよ。

まずはCubaseプロジェクト内の設定

※Cubase Pro 10.5 使用

まず新規プロジェクトを立ち上げます。
その時、録音する前にサンプリングレートとビット解像度の数値を決めておく必要があります。

サンプリングレートとビット解像度とは、ざっくりいうと、
・サンプリングレート → 音の滑らかさを決める値
・ビット解像度    → 音質を決める値

という感じです。少し詳しく説明すると、

・サンプリングレート
1秒あたりのデータの分割数を横軸で表す要素です。1秒間のデータが何万分割されているかを示し、分割数が多ければ多いほど音声の再現度は高く、高音質だと感じます。

・ビット解像度
データの情報量を表す数値で、ビット解像度の高さはデータの質の高さに比例します。
ビットレートを見ることで、1秒間にどれだけのデータが詰め込まれているかが分かり、一般的にはビットレートが高いほど高音質でリアルな音声に感じます。

なんとなくサンプリングレートとビット解像度がわかったところで、プロジェクト内の設定を行います。

Cubase_プロジェクト設定

画面上の「プロジェクト」>「プロジェクト設定」

Cubase_プロジェクト設定

・サンプリングレート「48.000 kHz」
・ビット解像度「32 bit float」
録音ファイル形式を上記の数値に合わせています。

CDの最終形態は「44.100kHz」、「16bit」ですが、ヘカトンではリモートセッション動画をYouTubeなどのSNSに上げているため、動画として音源を作る場合は「48.000 kHz」が標準となっております。
ビット解像度の数値については、どうせなら質の高い音質というのと、32bit-floatでは、“0dB超え”でもオーバーフローしないという数値だそうなのでこの値にしています。
僕も完全に理解しているわけではありませんが笑
気になる方は以下を参照して下さい。

サンプリングレートはなぜ44,100Hzなのか | PHILE WEBコミュニティ
知って得する44,100 Hz(音楽業界)と48,000 Hz(映像業界)の違い
ハイレゾで注目の「32bit-float」で、オーディオの常識が … – AV Watch

適切なバッファサイズを設定しよう

バッファサイズとはデータを一時溜めておく部屋の大きさを意味します。連続するデータの流れが途切れないように、データを溜めておくわけです。
イメージとしては、楽器を弾いた瞬間、一旦音を部屋に溜めておいて部屋がいっぱいになって押し出された音が、スピーカーやヘッドフォンから出るみたいな感じだと思います。
(限りなく短い時間でですが)

すなわち、録音作業をするにあたって、音の「遅延」が必ず発生するというわけです。俗にいう「レイテンシー」というやつです。

レコーディングの際はレイテンシーは短めの方が(遅延が少ない方が)快適です。サンプルレートを上げたり、バッファサイズを下げるほどレイテンシーは小さくなりますが、その分PCに負荷がかかります。多くのソフトを立ち上げて高負荷状態になると、「音割れ」「フリーズ」といった現象が起こる可能性も生じます。
バッファサイズに関してはご自身のPCと相談しましょう。

自分のPCに最適な値の探し方としては単純に「バッファサイズを大きめに設定して演奏してみる、遅れを感じたらバッファサイズを下げる」という操作を繰り返して、遅れを感じない中で最も大きな数値がコンピュータに優しい最適な値となります。
逆に「バッファサイズをどんどん下げながら操作を行い、ノイズや音飛びなどの症状が発生するようなら少し大きめの数値に戻す」という操作を繰り返して、問題が発生しない中で最も小さな数値がコンピュータの性能をフルに活かす値ということになります。

↓バッファサイズの設定

Cubase_バッファサイズの設定

Cubase_バッファサイズの設定①

スタジオ>スタジオ設定

Cubase_バッファサイズの設定②

Cubase_バッファサイズの設定②

>自分のオーディオインターフェースを選択>コントロールパネルをクリック

Cubase_バッファサイズの設定③

Cubase_バッファサイズの設定③

>一覧からバッファサイズを選択します

使用しているPCのスペックにもよると思いますが、自分のマックではバッファサイズ「128」あたりに設定しています。

※最小で「32」、最大で「2048」となっており、それだけ音のデータを溜めておく部屋の大きさに違いがあります。

自分のPCでは「32」だと、たまに音がバリバリとしたので「128」あたりにしています。

トラックを作成する

それぞれの楽器を録音するためのトラックを作成します。
ぼく場合は、元から用意してあるトラックは使用せず、新規でトラックを作成したあとでエフェクトやEQなどを設定しています。

Cubase_バッファサイズの設定②

Cubase_バッファサイズの設定②

プロジェクト>トラックを追加>Audio

Cubase_トラックの作成

Cubase_トラックの作成

ボーカル、ギター、ベースなどの録音の際は、Mono(モノラル)を選択
(シンセサイザーなど、その他の機器などの場合は、Stereo(ステレオ)を選択)

とりあえずこれで宅録の下準備が整いまいした。
次回はそれぞれのパート。ボーカル、ギター、ベース、ドラムなどに処理しているエフェクト、EQについてご紹介していこうと思います。あいあいあい。

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