人生一度きり。夢中になれる仕事を探そう|音楽業界の仕事

人生一度きり。夢中になれる仕事を探そう|音楽業界の仕事リスナー向け

こんにちは。HORNnet編集部です。

突然ですが、皆さんはどんなお仕事をされていますか?

わたしはHORNnetの運営をお手伝いする傍ら、世間でいう事務職をしています。周りには服飾デザイナーや広告代理店の営業・大学教師や下着屋の店員など、様々な職に就いている人がいます。
中には自分でお店を建て、自分で作ったアクセサリーを販売している人もいます。尊敬しかない。

自分と違う仕事に就いている人の話って、知らないことが聞けて面白いですよね。世の中にはどんな仕事があるのか、もっと知りたくないですか?

今回はそんな仕事について、少し前の雑誌で面白い特集があったので「音楽関係の仕事」に着目してご紹介します。

【参考した雑誌】
POPEYE(ポパイ) 2019年 3月号 [こんな仕事があったのか。] [雑誌] ポパイ編集部

シティボーイのためのファッション&カルチャー誌POPEYE(ポパイ)

ポパイ(POPEYE)は、マガジンハウスから発行される日本の男性向けファッション雑誌・情報誌である。
引用:Wikipedia

バンドマンで例えるならOKAMOTO’Sみたいな人が読む雑誌です。OKAMOTO’Sがシティーボーイっていう印象、合ってますかね?っていうかシティーボーイってなんなんだろう。勝手に都会的な人とか解釈してるけど。

マガジンハウスは「POPEYE」だけでなく、あの有名な女性誌「an・an」など、数多くの雑誌を発行しています。
ここで作られている雑誌はすごくオシャレで読みやすいです。わたしも「&PREMIUM」や「CASA BRUTUS」など、だいすきな雑誌がたくさんあり、いつもお世話になっています。

POPEYEの特徴として、毎回特集が組まれています。過去には面白い映画を紹介していたり、東京のお店紹介など行なっています。今回紹介する仕事についても特集の一つです。

さてさて、ある程度POPEYEという雑誌がどんな雑誌かわかったところで、皆さんお待ちかねの音楽関係の仕事、ご紹介します。

アーティストユニット – 杉山 純・宮澤 謙一(magma)

アーティストユニット「magma」

アーティストユニット「magma」の作品:HOT&COLD

「magma」という名前で活動されている杉山純氏と宮澤謙一氏が紹介してくれるのはアーティストユニットというお仕事。まず一言、アーティストユニットって何やねん。検索しても詳しい説明が出てこなかったので、言葉の意味を調べました。

  • アーティスト:芸術家のこと。自身の芸術活動を主な収入源とする人を指す。
  • ユニット:単位、集団、組織等を意味する単語。

勝手ながら「複数の芸術家で結成されている組織」と解釈します。

magma(マグマ)は2009年に結成。作品制作にとどまらず、家具やプロダクト、空間演出まで幅広く手がけています。
引用:POPEYE 2019年3月号

具体的にどんなものを作っているかは言葉では説明しづらいため、以下MVをご覧ください。

ゆず「終わらない歌」

木村カエラ「Wonder Volt」

ここに出てくる奇想天外なロボットや装置を作っています。芸術って素晴らしい。
美大を卒業して就職をせずどこにも属さないという選択肢を取り、2人で築き上げてきたmagma。2人組で行うメリットを彼らはこう語っています。

「脳みそが2つある感じです。アイデアもキャッチボールできる。あと1人だと単純に持てない作品が多いので」

すきなことを上下関係なく、言い合いながら仕事できるっていいですよね。1人でするより発想力も2倍になり、無敵。
MVに出てくる小道具的なものって、あんまり意識しないと思います。でも改めて見てみると、すごい凝ったものが多いですよね。すごい凝ったものなのにあまり意識しないって、つまり世界観と完全にマッチしてるということです。彼らはもちろん自分たちの世界観を表現するアートも作っていますけど、別のアーティストの世界観を表現する作品も多くあります。

改めて考えたら当然なんですけど、MVの中に出てくるセットや小道具一つにしても、それを職業として創っている人がいるんですね。

レコーディングエンジニア – 土岐 彩香

レコーディングエンジニアとは、アーティストがスタジオでレコーディングを行う際、音響機器を調整してより良いサウンドに仕上げる人を言います。現場によってはミキサーや音響エンジニアと呼ばれることも。
場合によってはアーティストにアドバイスしたりと各楽器はもちろん、幅広い音楽の知識やセンスが求められる仕事です。

土岐彩香さんは2009年、専門学校在学中に「青葉台スタジオ」へ入社。アシスタントを経て、’13年からエンジニアとして所属。’18年に独立。サカナクションや松任谷由美、女王蜂などの作品を手がけています。
引用:POPEYE 2019年3月号

そんな彼女が語るレコーディングエンジニアになるために大切なこととは。

一番必要なのは、コミュニケーション能力。今日お仕事するバンドとご一緒するのは初めて。この人なら安心して(演奏の)録音を任せられると、信用してもらうのが、最重要だと思っています。

コミュニケーション能力。今の若者が苦手な分野です。どんだけ知識や能力があっても、やっぱり大切なのは信頼関係なんですね。
いつも聴いてるCDってレコーディングエンジニアがちゃんと作品にしている、いわばアーティストとの合作なんですよね。アーティストがいくら良い演奏をしても、きちんと音源としてイヤフォンとかスピーカーで聴いた時に気持ち良いようにするには、レコーディングエンジニアがちゃんと整える必要があります。
わたしはレコーディングエンジニアが細かな調整をしていない、いわばきれいに録音されただけの状態の音源と、それが完成した後の音源、両方を聴き比べたりしたことがあるんですが、専門家じゃないとわからない微妙な調整がいっぱいされていて、言葉では説明しづらいですけど、すごく聴きやすくなってることを実感しました。

ちなみにレコーディングエンジニアになるには、レコーディングスタジオやレコード制作会社・エンジニアを派遣するプロダクションなどにアシスタントや見習いとして就職するケースが多いようです。

レーベルオーナー – 角張 渉

角張渉

写真右:角張渉 引用:OTOTOY

レーベルオーナーって職種なんですね。単にレーベルの社長的な人ではなく。
皆さんの元に届けられる音楽のほとんどは音楽事務所やレーベルが間に入って、音源が作られ、いろいろなCDショップやストリーミングサービスに流されています。
企画立案から音源制作などのプロデューサー業・スケジュール管理やバンドのケアなどマネージメント・それから宣伝など、レーベルオーナーの仕事は多岐に渡ります。

ちなみに、レーベル・レコード会社・音楽事務所はそれぞれ微妙に役割が異なっており、レコード会社の一部署的な感じでレーベルがあります。で、レーベルは音楽の流通とか生産をメインにやって、音楽事務所はアーティストのマネジメントを行っています。まあ、音楽事務所まで分かれているケースは案外少なく、ほとんどレーベルと事務所が一緒になってしまっているみたいですが。
ちなみにAKBグループはNMBとかSKEとか欅坂などいろいろありますが、あえてレーベルや音楽事務所をバラバラにして総合プロデュースを1箇所(秋元康さん)にまとめることで、良い意味で仲間でありながら競争相手という状況を作り出してるみたいです。

角張渉さんは2002年3月にレーベル・マネージメント会社「カクバリズム」を設立。
引用:POPEYE 2019年3月号

「カクバリズム」はYOUR SONG IS GOODやSAKEROCK・在日ファンクなどが所属しており、オシャレでちょっとクセのあるかっこいいアーティストが集まっています。

YOUR SONG IS GOODがすきすぎて音源を出すためにレーベルを始めたと語るレーベルオーナーのミュージシャンとの向き合い方とは。

コミュニケーションを充分に取ること。マネージメントはよかれと思って先回りして仕事を取ってくることがあるんだけど、ミュージシャン自身は興味がなかったりするので、細かいことでも相談して決めていくことが重要。ミュージシャンとレーベルは、50/50の関係でいるべきだと思っていますね。

また出ました。コミュニケーション。コミュ障にはツラい言葉です。しかし上下関係のない対等の関係ってお互いに仕事しやすいですよね。
こんなレーベルオーナーに支えられているアーティストは幸せでしょう。まあ、レーベルオーナーになるには、音楽そのものや音楽業界の知識が豊富であることはもちろん、CDショップやライブハウスなどとの繋がりや良いアーティストを見極める審美眼が必要です。一見楽しそうですが、難しい仕事ですね〜。

ラッパー、トラックメイカー、DJ – KID FRESINO

…どれも聞いたことはある言葉ですが、そもそもの意味を知らない単語も出てきたので、これもまた調べました。

  • ラッパー(MC):ヒップホップ・ミュージックなどのポピュラー音楽において、ラップをする人のことである。
  • トラックメイカー:音楽のバッキングトラックの制作者やインストゥルメンタル楽曲の作曲家・編曲家を指す言葉である。
  • DJ:既存の音楽を再生機器で音を出す、またはそれを選曲、操作、指示する人物。

勝手ながら、「音楽何でも屋さん」と解釈します。ゼロから1を創るのがアーティストだとすれば、ラッパーやトラックメイカー・DJといった方は1を足したり掛けたりして10や20にしていく人、というイメージでしょうか。

KID FRESINOさんはヒップホップユニット「Fla$hBackS」として活動し、2013年には『Horseman’s Scheme』でソロデビュー。
引用:POPEYE 2019年3月号

ラッパー・トラックメイカー・DJの3つの顔を持つ彼がそれぞれの仕事の醍醐味について、こう語っています。

「DJは好きな音楽をでかい音でかけられるのがシンプルに楽しい。トラックメイクに関しては、自分に特別な才能はないし取るに足らない奴だと思うけど、サンプルがよかったりすると、時々いい曲を作れたりするんですよ。それを楽しんでいる感じ。”奇跡待ち”ですよ(笑)。それでラップは……ごくまれに”いい!”って思える一瞬があって。バースのケツの4小節でスピットするとか、ほんのちょっとした細かいことだったりするんですよ。まあ、そんな瞬間は滅多にないですけど。でも、その多幸感は他とは比べものにならないんです」

まずは「音楽何でも屋さん」とかダサい呼び名つけてごめんなさい。謝罪いたします。もうね、インタビューからは楽しさしか伝わってこない。もうわたしが語ることはありません。組み合わせが生むシナジーというのか、偶然から生まれるものがすごく良い、みたいな感じでしょうか。

とりあえず、この動画がオシャレでかっこいいので、KID FRESINOさんが気になった方もそうでない方も一度、見てください。
ちなみにわたしはこの記事を書きながら聴いています。

KID FRESINO「Salve feat. JJJ」

シンガーソングライター – 折坂 悠太

シンガーソングライターとは自身で作詞作曲をし、歌を歌う人のことです。これは有名な職業ですね。昨日も難波を歩いていたら戎橋で歌っている人を見かけました。彼もシンガーソングライターでしょうか。

折坂 悠太さんは2014年、自主制作ミニアルバム『あけぼの』を発表。’15年、「のろしレコード」の立ち上げに参加。’16年に自主1stアルバム『たむけ』を発表。
引用:POPEYE 2019年3月号

元々バンド活動をしていましたが、バンドメンバーの1人がライブハウスで弾き語り活動を始め、完成度がすこぶる高い音源を聴き、負けず嫌いな彼は1人で始めることにします。

「自分の表現に対して対価を得るという経験をしたことがなかったので、こういう生き方があるのかもしれないって思えたし、それこそ、”このままの生活で大人になりたい”って夢に一歩近づいたのかもしれないと思えました。」

こんな風に思っているため、音楽を「仕事」として意識することはあまりないらしいです。かっこよすぎやろ。見栄を張らず、気取ることなく大人になれるっていいですよね。

折坂悠太「平成」

2018年を代表する作品として「CDショップ大賞」を受賞した曲です。懐かしさと新しさを感じさせるステキな歌声と歌詞です。

ちなみに、シンガーソングライターになるために特別な資格や学歴は必要ありません。ただ良い歌を歌って多くの人に聴いてもらう。単純に言えばこれさえできればシンガーソングライターです。言うは易く行うは難しですね。

何はともあれコミュニケーション、そして音楽を楽しもう

今回は雑誌に掲載されている音楽関係の仕事のみピックアップさせていただきましたが、いかがでしたか。
音楽業界だけでもこんなにたくさん仕事があるんだからこの世の中、仕事はいくらでもあります。

メジャーアーティストのMVなど、分解してみるとリリースまでにどれだけの人が関わったのでしょうか。アーティストはもちろん、所属している音楽事務所・レーベル・レコード会社・作詞家・作曲家・編曲家・レコーディングエンジニア。今回は紹介しませんでしたが、プロのレコーディングでは「テックさん」という機材の調子を整えたりする人も関わるそうです。そしてMVを創るとなれば監督・カメラマン・脚本・アシスタント・メイクさん・スタイリストなど。あとはロケ地の交渉する人や、もちろんロケ地の人も仕事として拘っています。で、MVの中に出てくるセットや小物はまた別のアーティストの作品で、アーティストが着ている服はデザイナーの作品…とキリがないですね。世の中、仕事は無数にあります。

しかしどの仕事でも大切と痛感したのがコミュニケーション能力。人と関わる以上、これは逃れられないようです。

余談ですがわたしは超がつくほどの人見知りのため、この記事を書きながら転職できねえなこりゃ〜と落ち込みました。

最後に。あなたは今、仕事を楽しめていますか?

一度きりの人生、どうせなら楽しく仕事したいよね。どうせなら夢中になれる仕事に就こうよ。

【参考した雑誌】
POPEYE(ポパイ) 2019年 3月号 [こんな仕事があったのか。] [雑誌] ポパイ編集部

タイトルとURLをコピーしました