こんにちは。HORNnet編集部です。
今日の記事はライブイベントについて。
新型コロナウイルスにより一時は自粛を余儀なくされた音楽ライブ、現在はどんな状況なんでしょうか。わたしがこの目で見たライブイベントの新しい形と併せてお伝えできればと思います。
現在のライブイベント開催状況(2020年10月現在)
現在、ライブハウスではライブ配信できる環境を整えつつ、政府および自治体が発表したガイドラインに沿って動員数を調整したうえで、ライブを行える体制を整えています。
ライブを行う際はライブハウスやアーティストがそれぞれガイドラインを設けており、
- ・公演中は大声は出さない
- ・ロビーやホール内での歓談は自粛
- ・常時マスク(フェイスシールド)の着用
- ・消毒液の設置
- ・入場時はスタッフが検温し発熱していないか確認
- ・新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」の登録を行っていなければ入場不可
- ・体調不良の人や周りに感染者がいる人には来場を控えるように
などの条件をクリアできる人のみ、ライブハウスに足を運べるといった状況です。
緊急事態宣言が解除され営業できるようにはなったものの、解除された次の日から「はいやります」というわけにもいきません。感染症対策に加え、白紙になったスケジュールを一つでも埋めるべくイベントを考案したり、アーティストのブッキングを行ったり…と多岐に渡る業務。また、営業自粛による影響で本来であれば発生していた売上は激減、そのうえ配信環境の導入により赤字という状況。閉店を余儀なくされるライブハウス、クラウドファンディングで支援を呼びかけるライブハウス、営業を行えても自粛警察に悩むライブハウス、あなたの周りにあるライブハウスも何か問題点を抱えながら音楽を届けたいという思いで日々奮闘しています。
また、大型イベントは2020年春から中止が相次いでいましたが、夏以降、徐々にではありますが野外を中心に開催・現在も開催が決まりつつあるイベントが増えています。
大型イベントの開催については毎年8月に大阪で行われている大規模野外フェス「RUSH BALL(ラッシュボール)」が皮切りとなりました。RUSH BALLはコロナ禍の中、全国で初めて開催された夏フェスとメディアで大きく報道され、来場者は関西圏在住者に限定・動員数は2万人から国の定めるイベントの上限人数5000人に大幅縮小・感染症対策は徹底、という形で開催されました。
国や行政が指し示すガイドラインを厳守した結果、2週間を過ぎてもイベント開催によるクラスターは発生せず、参加者が実行した大阪コロナ追跡システム導入による関係機関からの問い合わせもなく、無事に幕を閉じました。
RUSH BALLでは今後の大型イベント開催に参考にしていただければということで、ガイドラインだけでなく、実施報告書を誰もが閲覧できるようにしてくれています。
RUSH BALL 2020 実施報告書
RUSH BALL 2020 新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドライン
この成功例を軸に、全国各地でイベントの開催可否を検討している状況です。
ライブとわたし
わたしも2020年2月以降、ライブハウスや音楽関連のイベントに足を運ぶことがなくなってしまいました。いくつかチケットを持っていましたが、すべて中止かいつ行われるか未定の状態で延期へ。毎月必ず1回は行っていたライブに足を運べなくなった結果、音源や映像を聴いたり見たりしてもなにかもの足りず、ぼーっとする日が増えました。
ある日、9月に連休があることを知り、このままだと連休はずっと家に引きこもることになってしまう…外に出なければと思い、なにかイベントがないか調べたところ、あるライブを見つけました。
そのライブとは2020年9月20日〜22日まで大阪城音楽堂で行われた「KANSAI LOVERS(カンサイラバーズ)」。
KANSAI LOVERS(通称:カンラバ)は関西にゆかりのあるアーティストを一同に集めたイベントで、今年で13回目を迎えました。関西注目のアーティストが格安で一気に観られるライブのため、わたしも数年前から毎年参加しています。
ライブイベントの今の形
ここからはわたしが実際に足を運んだKANSAI LOVERSで見た現在のライブイベントの形をお伝えします。
まずKANSAI LOVERSは開催にあたり、以下4つのガイドラインを挙げました。
1.マスクの着用が必要
2.入場時に検温・消毒を実施
3.大阪コロナ追跡システムへの登録
4.大阪城音楽堂のガイドラインを厳守
この4つのガイドラインを簡単にまとめた画像が作成され、ツイートされました。
入場前に事前チェックとしてリストバンド引き換えを行い、開場になり番号を呼ばれたら入場。
事前チェックは追跡システムの登録確認・検温・自身でチケットをもぎり箱に入れる・ドリンク代500円はトレーに出してドリンクチケットを受取・リストバンドをもらい消毒という流れ。
入場は整理番号とリストバンドの確認・消毒という流れでした。
入場後は座席を確保します。例年であれば最前方はライブハウスと同様スタンディングエリア・前方に座席エリア・後方に芝生エリアと大きく3つに分かれてましたが、今年はスタンディングエリアはなし、座席エリアは間隔を空けての使用となりました。
白い養生テープが貼られている部分は荷物置きとして使用するよう呼びかけられていました。
グッズ販売は例年であれば入場後、後ろの芝生スペースに物販があり購入できましたが、今年はアーティストグッズは入場口横に、CDブースやイベントグッズは入場後の入口近くに設置。
アーティストグッズはチケットを持っていない人も購入できるようにという配慮・列ができた際に間隔を空けれるよう考慮されています。
また、例年ではフード販売やカラオケブースなどありましたが今年はなし。
ドリンクもアルコールは提供不可とのことで、ソフトドリンクのみの引き換えとなりました。
そしてトイレ前に消毒液の設置、並ぶ際は間隔を空けて並ぶ、声援は原則禁止という形でした。
そしてこれが実際のライブ風景。

画像:w.o.d. Twitterより

画像:SHE’S Twitterより
みんなマスクをしているので表情は分かりませんが、今までと変わらずたのしそうです。
もちろんわたしもたのしみました。
KANSAI LOVERSに行き、スタッフさんも周りも対策を徹底していたため、安心しいつもと変わらずたのしむことができました。
また、今では当たり前でなくなったライブというものを生で観れた嬉しさで涙が出ました。生きててよかった。
そしてこのライブイベントから2週間が過ぎ、問題なかったことがツイートされました。
【カンラバから皆様へ】
イベント開催から2週間が過ぎ、当イベントにて新型コロナウイルスの発生および、感染の確認はされなかったことをご報告致します。感染症対策にご協力頂き、ありがとうございました!
引き続き関西から、ライブハウスから発信するべく前を向いて頑張っていきます!#カンラバ pic.twitter.com/wDpqV2K4vb— KANSAI LOVERS (@kansai_lovers) October 7, 2020
対策は万全の体制
全国的にはまだまだStay Homeの意識が強く、ライブイベントの開催が決まっても行くことを控えている人も多いかと思います。自分の身を守るだけでなく周りの人を守る、その選択ももちろん重要です。
ただ、ライブイベントを運営・携わっているスタッフさん方も思いは同じです。安心安全を第一に考え、開催を決めています。今はまだ批判も多いかもしれませんが、少なくともわたしが足を運んだKANSAI LOVERSは感染症対策を徹底して行っていました。
ライブイベントの対策は思った以上に万全です。あとはあなたの体調次第。
あなたが応援しているアーティストがより活動できるよう、実際に足を運んでみてください。
こんなことで音楽を絶やしてはいけない。